6月の和名とその由来
今日から6月。6月といえばそろそろ梅雨の季節です。しっとりとした空気に包まれるこの時期には、日本ならではの美しい呼び名がいくつもあります。代表的なものをご紹介しましょう。
まず最もよく知られているのが「水無月（みなづき）」です。「水が無い月」と書くものの、実はこれは「無」が「の」を意味する古語で、「水の月」、つまり田に水を引く月という意味との事。
ほかにも「風待月（かぜまちづき）」という呼び名があります。これは梅雨が明け、夏の風を待ち望む意味からきています。湿った空気の中に、ほんのりと夏の気配を感じ始める頃の情緒をよく表しています。爽やかな風は心地よいですね。
さらに「蝉羽月（せみのはづき）」という珍しい呼び名もあります。これは蝉の羽のように薄物を着始める時期に由来します。
また、常夏月（とこなつづき）は、撫子（なでしこ）の花に由来するとも言われています。撫子は万葉集にも詠まれた可憐な花で、「常夏」とも呼ばれ、初夏から秋にかけて長く咲くことからその名がつきました。6月はその開花時期にあたり、常夏月と呼ばれるようになったのです。
このように、6月には季節の移ろいを丁寧に感じ取った日本独自の美しい呼び名がたくさんあります。梅雨空の下で少し立ち止まり、昔の人々が感じた6月の風景に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
今日は6月1日の為、6月を調べてみました。（今朝のラジオ番組を参考にしましたが）毎月の和名を調べるのも風情があり、なんだか楽しいですね(^_-)-☆
