猛暑を乗り切ろう!〜深部体温と体調管理、そしてアイススラリーの力〜

昨日は、伊勢崎市で41.8℃、府中市でも40℃になった事がニュースでも報じられていました。

近頃の異常な暑さは、単なる不快感にとどまらず、私たちの身体の恒常性に深刻な負荷をかけています。人間は本来、深部体温を約37℃前後に維持するようできており、そのために皮膚血流を調節したり、発汗によって気化熱で熱を逃すなどの仕組みが備わっています。しかし気温が体温より高く、湿度も高い条件では、熱放散が困難となり、深部体温が上昇し熱中症のリスクが高まります。

特に体温が39℃を超えると、判断能力や認知機能が低下し、40℃に達すると命に関わる危険な状態になります。このため、暑さが厳しい日には、こまめな水分補給や休憩のタイミングを設け、身体を冷やす工夫が不可欠です。

実際、今年の夏の甲子園では、選手の健康を守る対策がさらに進化しました。ベンチ裏にはエアコンや送風機、冷凍庫やサーモグラフィーが設置され、5回終了後には約8分の「クーリングタイム」が導入されています。その間、手のひらや首筋を冷却し、着替えのほかにアイススラリーや経口補水液、スポーツ飲料を摂取することで、深部体温の上昇抑制を図っています。

「アイススラリー」はシャーベット状に凍らせたスポーツドリンクで、氷粒子が微細なため流動性が高く、身体の内側から効率的に冷却できます。実験では、37℃の温水に入れて20℃に冷やすまでに通常の氷や凍らせたドリンクが約50秒かかるのに対して、アイススラリーは数秒で冷却が完了するという圧倒的効果が報告されています。

私たちもこの夏、体調管理にはくれぐれも気を付けたいものです。室内ではエアコンや扇風機を活用し、屋外では帽子や日陰、ミストや冷却グッズを活用するなど、行動性体温調節を意識しましょう。また、暑熱順化=汗をかきやすい体づくりを日頃から心がけ(入浴や軽い運動で汗腺を刺激)、急激な暑さに対しても耐性を高めておくことも大切です。

具体的には、こまめな水分・塩分の補給、冷たい飲料(シャーベット状のスポーツドリンクなど)を準備する、冷却タオルや氷水ペットボトルを持つ、手のひらや足首を水や氷で冷やす「手掌・足底冷却」を行う、お腹を壊さないよう少量ずつ試しながら体に慣れさせるなどが効果的です。

パソコン教室内でも、生徒さんや自分自身の健康を守るために、室温の管理(暑さ指数など)や休憩のタイミング、冷たい飲料の配慮を忘れずに、いらした時やお帰りには水分補給をお勧めしています。

皆さま、猛暑の中でもどうか無理せず、適切に休み・冷やし・水分補給して、深部体温の上昇を防ぎながら安全に夏を乗り切りましょう。

参考
日本気象協会推進 熱中症ゼロへ 熱中症について学ぼう:深部体温と熱中症 https://www.netsuzero.jp/learning/le17?utm_source=chatgpt.com
ダイキン 人体と熱の関係を理解し汗をかける体づくり https://www.daikin.co.jp/air/life/heat_project/experts/y_inoue?utm_source=chatgpt.com
日本高等学校野球連盟 深部体温を下げて熱中症を防ごう https://www.jhbf.or.jp/heatillness/?utm_source=chatgpt.com

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