冬将軍とは?
最近天気予報などのニュースでよく耳にするのが、「冬将軍」という言葉。よく聞く言葉ですが、「冬将軍」ってそもそも何のこと?と、疑問に思ったので調べてみました。
「冬将軍」とは、冬の厳しい寒さのことで、特に日本では、シベリア高気圧がもたらす強い寒気を表します。冷たい空気が蓄積されてできたシベリア高気圧から、季節風やジェット気流の蛇行によってたびたに日本付近へ南下してきます。
シベリア高気圧が勢力を強める11月〜3月頃にかけて、冬将軍は天気予報に登場するようになります。強い寒気が流れ込んでくると予想された時には、「冬将軍が襲来する」、寒気が日本付近からなかなか抜けていかないようすを「冬将軍が居座る」といったように、擬人化した表現が使われます。
では何故、冬の厳しい寒さのことを冬将軍と呼ぶのでしょうか。それは、フランスのナポレオンの逸話に由来します。
1812年、フランス皇帝ナポレオン率いるフランス軍が、ロシア遠征を行った際、ロシア軍の焦土作戦にあい、物資や食料の調達、休憩場所の確保が不可能となりました。その状態の中、ロシアの冬の厳しい寒さが兵士たちに追い討ちをかけ、フランス軍は撤退に追い込まれたといわれています。このことを、イギリスの新聞が「ナポレオンはGeneral Frost(厳寒将軍・霜将軍)に負けた」と報じました。日本では「冬将軍」と翻訳され、ヨーロッパで最強とも言われたナポレオンを打ち破るほどの冬の厳しい寒さを、そのように呼ぶようになったとのことです。
言葉の由来など、面白いですね。