小石川後楽園で出あう、暑さに揺るがぬ凛とした水辺の花たち
7月25日の朝、小石川後楽園へ行ってきました。情報通のスタッフから「早朝開園でハスやスイレンが見頃」と聞いたのがきっかけです。
この特別開園は、2025年7月18日〜21日、25日〜27日の6日間限定で、開園時間が1時間早まり、午前8時に前倒しされるというもの。通常より涼しいうちに花々が楽しめるうれしい取り組みです。
とはいえ、結局到着したのはいつもの開園時間のころで、夏の強い日差しは朝から健在でした。
園内でまず目を引くのは、蓮池に咲くハスの花。夏の日差しにも負けず、まっすぐ茎を伸ばし、大輪の花を咲かせていました。水面から高く伸びた姿はまさに凛とした佇まい。一方で、内庭の池にはスイレンが静かに浮かび、淡い色の花を水面近くに咲かせています。水に映り込んだ姿も涼やかさを誘ってくれていました。
見た目も育ち方も異なるこの二つの花。ハスは水面より高く花を咲かせ、葉にも切れ込みがないのに対し、スイレンは葉に切れ込みがあり、水面にぴたりと浮かぶように咲くのが特徴です。ハスは早朝からお昼ごろには閉じてしまいます。咲き終わると花びらが散り、花托(かたく)と呼ばれるハチの巣のような部分が残ります。スイレンは、日中から咲き始め午後には閉じ、咲き終わると閉じて水中に沈みます。それぞれの個性が際立っていますね。
この日も朝から蒸し暑く、園内でも汗ばむほどの気温でしたが、蓮池の水辺や大きな木陰に立つと、ふと涼しさが感じられました。深い緑と水の音、そして静かな花たちが、暑さの中でひとときの癒しをくれます。
ハスの見頃は7月下旬まで、スイレンは8月上旬ごろまで楽しめるとのこと。花の数は少しずつ減ってきているようですが、まだまだ見応えは十分です。
真夏の朝、小石川後楽園で出会ったのは、暑さに屈せず咲き続ける花の強さと、ひっそりと涼を運ぶ水辺の美しさ、ちょっとした林の中を歩く爽やかさに、ほんの少し暑さが和らぐひとときとなりました。

小石川後楽園 https://www.tokyo-park.or.jp/park/koishikawakorakuen/news/2025/7_18.html
早朝開園は月27日までですが、開園直後でしたらお花にもまだ間に合いますので、近くで涼を求めるのにはおすすめです。日差しが強いので日傘必須!かな・・・。