一生に一度?夜空に現れる「レモン彗星」を見よう!
この秋、「レモン彗星(れもんすいせい)」という名前の彗星が話題になっています。
10月下旬に地球へ最も近づく予定で、条件がそろえば肉眼でも見えるかもしれない、と注目されています。
今回は、このレモン彗星についての豆知識と、実際に観測するポイントをご紹介します。
🍋レモン彗星ってどんな彗星?
「レモン彗星(C/2025 A6)」は、2025年のはじめにアメリカ・アリゾナ州にあるマウント・レモン天文台で発見されました。
名前の“レモン”は果物ではなく、この天文台の名前が由来です。
この彗星は、太陽のまわりをとても長い時間をかけて回っている「長周期彗星」で、地球から見えるのはおよそ1,000年以上に一度とも言われています。(1350年ともいわれています)
つまり、私たちの一生のうちに見られるのは、まさに今回が“最初で最後”のチャンスかもしれません。肉眼で見ることが出来なくても、見上げると1000年に一度のロマンを感じますね。
💫明るさと特徴
レモン彗星は、太陽に近づくにつれて明るくなってきており、
10月下旬には4等級前後まで明るくなる見込みです。
4等級というのは、街の明かりが少ない場所なら肉眼でも見える明るさです。
彗星の尾は太陽の光で輝き、観測条件が良ければ「緑がかった姿」が見える可能性もあります。
この色は、彗星に含まれるガス(シアンや炭素など)が太陽の紫外線を受けて光るためで、
神秘的な“エメラルド色の光”として天文ファンの間でも人気の高い現象です。
🗓いつ・どこで見えるの?
レモン彗星が地球に最も近づくのは10月21日ごろ。
この前後がいちばんの見頃になります。
10月上旬から中旬にかけては、夜明け前の東の空に姿を現す予報です。
そして中旬以降は、日没後の西の空にも見えるようになります。
つまり、10月後半は「朝か夕方のどちらかで観察できる」貴重なチャンスです。
🔭日本からの観測ポイント(東京を例に)
- 観測に適した時間帯:10月中旬までは未明、下旬は日没後〜宵のころ
- 見える方向:中旬までは北東~東、下旬は西~北西方向
- おすすめ日:地球最接近の前後、10月20日〜22日ごろ
- 光害の少ない場所(海辺や山間部、公園など)では、双眼鏡があれば見つけやすいでしょう。
※彗星は地平線近くに見えることが多いため、見通しのよい場所を選ぶのがポイントです。
📷観測・撮影のコツ
- 双眼鏡や小型望遠鏡があると、尾の伸びた姿をよりはっきり確認できます。
- 明るい街の光を避け、暗い空の場所で観測するのがおすすめです。
- 写真を撮る場合は、三脚を使って数秒の長時間露光にすると、彗星の淡い光が写りやすくなります。
- 星空アプリ(「Star Walk」「Stellarium」など)を使うと、その日の位置を簡単に確認できます。
🌌まとめ
- レモン彗星はアリゾナ州の「マウント・レモン天文台」で発見された長周期彗星。
- 約1,000年以上に一度しか見られないチャンス!
- 10月21日前後、夜明け前の東の空または夕方の西の空をチェック。
- 双眼鏡や暗い空での観測がおすすめ。
秋の澄んだ夜空に光る“レモン色の贈り物”。
一生に一度の天体ショーを、ぜひ見逃さずに楽しんでください🌙✨
国立天文台(解説)レモン彗星の観察チャンス(2025年10月)https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/10-topics03.html
