雨に咲く一日花 夏椿
今朝はちょうど出勤時間が強めの雨と重なってしまい、濡れないように目深に傘をさして歩いていました。
そのような中でもいつもの習慣で、住宅街では、それぞれのお宅の樹木の緑の色のコントラストを楽しみながら歩いていました。その木々の中でも雨のしずくをたくさんつけている木にふと目が留まり、その中で咲いている白い花を見つけました。
夏椿でした。もうそんな時期?と思いながらも思わず近づいて写真を撮ってしまいました。
(昨年は、写真を撮ろうと思いながらも、なかなか撮れずじまいのうちにお花が終わってしまっていたので・・・)
夏椿の開花時期は例年6月から7月ですが、数日前の夏を思わせる気温もあり、咲き始めたものと思われます。
夏椿は、その名の通り夏に咲く椿の仲間……と思われがちですが、実は「椿」と名前がついていても、ツバキ属ではなく「ナツツバキ属」に分類される別の植物です。
この花には「沙羅(シャラ)の木」という別名があります。仏教に登場する「沙羅双樹」とは異なる植物ではありますが、日本ではこの夏椿がその象徴とされ、寺院の境内などに植えられることも多いのです。一日花で、朝に咲いて夕方には落ちるその儚い性質が、無常観を大切にする仏教の教えと重ねられてきたのでしょう。
この花を見ると、思わず「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の・・・」と心の中で、昔暗記した文言が流れ始める方もいらっしゃるのでは?! 私もです(^_-)-☆
今日のように雨の合間に咲く清涼な白花は、じめじめとした重い空気を一瞬だけ清らかに洗い流してくれるような気がします。
また、これから来る暑い日の白い花も、涼を運んでくれることでしょう。
思わぬ発見から始まった朝でしたが、清しいひと時を味わいました。
どんな日にも小さな楽しみがあるとわくわくしますね(^^♪
庭木図鑑 植木ペディア 【ナツツバキとは】https://www.uekipedia.jp/%E8%90%BD%E8%91%89%E5%BA%83%E8%91%89%E6%A8%B9-%E3%83%8A%E8%A1%8C/%E3%83%8A%E3%83%84%E3%83%84%E3%83%90%E3%82%AD/#google_vignette
