夏本番!空梅雨明けと土用の丑の日に、体をいたわる食養生を
関東地方でも昨日、いよいよ梅雨明けが発表されました。関東の今年の梅雨は雨が少なく、梅雨はどこへ行った?と感じる方も多かったのではないでしょうか。そのぶん、気温の高い日が早くから続き、体への負担も大きくなっています。
そして本日は「土用の丑の日」。夏バテ予防にうなぎを食べる風習がありますが、それも古くからの知恵として知られています(江戸時代に夏場はウナギが売れないと相談を受けた平賀源内さんが広めたという話や万葉集にも詠まれていました)。
万葉集に詠まれたウナギの歌
大伴家持は、万葉集に2首のウナギを題材にした歌を載せています。これらの歌は、友人である石麻呂(いわまろ)に贈られたもので、夏痩せに悩む石麻呂にウナギを食べるように勧める内容です。
1首目:
「石麻呂に われ物申す 夏痩に良しといふ物そ 鰻取り食せ」
意味: 「石麻呂さん、あなたに申し上げます。夏痩せに良いというものがあります、鰻を獲って食べなさい」
2首目:
「痩す痩すも 生けらばあらむを はたやはた 鰻を取ると 川に流るな」
意味: 「痩せているとはいえ、生きていれば良いのです。鰻を捕ろうとして川に流されるな」ウナギと夏痩せ
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これらの歌から、万葉の時代からウナギが夏痩せに良いとされていたことがわかります。特に、1首目の歌は、石麻呂という痩せている人物に贈られたもので、ウナギの滋養強壮効果が期待されていたと考えられます。
参考:日めくり万葉集ブログ ウナギの効用 https://www.manreki.com/manrekiblog/himekuri006/
今こそ、食生活から体調を整えることの大切さを感じますね。
夏は汗で水分とともにミネラルも失われがち。また胃腸も疲れやすく、冷たいものやさっぱりしたものばかりだと、栄養不足にもつながりかねません。そこで意識したいのが「消化によく、栄養もある食べ物」。
たとえば――
●豆腐や湯葉:消化が良く、たんぱく質も豊富。冷ややっこやお吸い物に。
●オクラやモロヘイヤなどのネバネバ野菜:胃腸を守り、夏バテ防止に効果的。
●梅干し:クエン酸が疲労回復に◎。食欲がないときのご飯のおともにも。
●鶏ささみや白身魚:脂が少なく、たんぱく質が豊富で消化も◎。
●夏野菜の冷製スープ(ガスパチョなど):体を冷やしつつ、ビタミンやミネラル補給に。
また、味噌汁や煮物など、温かい料理を一品加えるだけで胃腸の負担が軽減され、夏の疲れを和らげてくれます。
丑の日にはウナギ以外にも、うのつく食べ物を食べると夏バテをしないという言い伝えもあります。
夏本番、暑さに負けず元気に過ごすためには、
冷やしすぎず、栄養バランスの取れた「夏の食養生」で、内側から体調を整えていきましょう。きゅうり、お勧めです!

参考:鰻と梅干しを一緒に食べるのは本当にNG? 意外と知らない「食べ合わせ」の良し悪し https://tenki.jp/suppl/marinahishinuma/2015/07/23/5311.html