暑中お見舞い―心を届ける季節のごあいさつ
暑さ厳しい日々が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
この時季、昔からの日本の風習として「暑中見舞い」をお送りするのが奥ゆかしい心遣いの一つとされています。
本日は、暑中見舞いの由来と出す時期、そして年代や立場に合わせた文例を4つご紹介いたします。
◆ 暑中見舞いとは?
暑中見舞いは、夏の暑さが厳しい頃に、相手の健康を気遣い、日頃の感謝や近況を伝える日本独自の季節の挨拶状です。
古くは、帰省の代わりに品物を送る「お盆の贈り物」が起源とも言われており、次第に手紙やはがきとして形を変えてきました。
◆ いつ出すの?
「暑中見舞い」は小暑または梅雨が明けて~立秋の前日(例年7月中旬頃〜8月7日頃)までに出すのがマナーとされています。
立秋(2025年は8月7日)を過ぎると「残暑見舞い」となります。
天候や地方によって梅雨明けの時期が異なりますが、7月15日頃を目安にすると良いでしょう。関東はまだ梅雨明けしていませんが、ここのところ梅雨が明けたかのような猛暑です。気遣いの便りですので、小暑も過ぎているので、体感でお出ししてもよろしいのではないでしょうか。
◆ 暑中見舞いの文例
- 男性用(ビジネスにも使える)
暑中お見舞い申し上げます。
厳しい暑さが続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
こちらはおかげさまで元気に過ごしております。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
暑さ厳しき折、くれぐれもご自愛くださいませ。 - 女性用(友人やご近所へ)
暑中お見舞い申し上げます。
梅雨も明け、いよいよ本格的な夏となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
毎日うだるような暑さですが、私は冷たい麦茶を片手に何とか乗り切っております。
また涼しくなった頃に、ゆっくりお茶でもいたしましょうね。
どうぞご自愛くださいませ。 - 80代過ぎの方へ(敬意を込めて)
暑中お見舞い申し上げます。
日々の厳しい暑さに、くれぐれもお身体をおいといくださいませ。
ご無沙汰しておりますが、変わらずお元気でいらっしゃるご様子、何よりと存じます。
ご健康とご長寿を心よりお祈り申し上げます。
またお会いできる日を楽しみにしております。 - 小学生向け(親しみをこめて)
〇〇くんへ
暑中お見まい申し上げます!
まいにち、あついね~。おげんきですか?
なつやすみ、プールやおでかけ、たのしんでるかな?
ぼくはアイスをたべすぎて、おなかこわしそうです(笑)
またいっしょにあそべるのをたのしみにしているよ!
このように、相手の立場や年齢に合わせて少し文章を変えると、より心が伝わる暑中見舞いになります。
ご自分の撮った写真や、手書きで一筆添えるだけでも、きっと喜んでいただけることでしょう。
暑さの中にも、こうしたやりとりに涼やかな風が吹くような、そんなご挨拶を心がけてみてくださいませ。
心を結ぶ、夏のごあいさつ。
あなたのおもいやりが届きますように。

教室でも暑中見舞い作成講座承ります。